ＭＴ車とクイックブレーキ
クイックブレーキはMT車と同じ？
昔は私もMT車に乗っていました。MT車は加速の時のダイレクト感や、ヒール・アンド・トゥのシフト操作のフィーリングが好きでした。
しかし、いつもワインディングロードばかり走っているわけでもないし、渋滞した道などでは、クラッチとギヤ操作が面倒なので、普通のＡＴ車に乗るようになりました。
しかし、その後、ランエボXを買ってから、クイックブレーキのテストをするようになり、ワインディングロード等を走ったりすると、いままでのAT車の感覚とは違う感じになります。それは、MT車と同じように、両手両足を使い運転していることです。以前乗っていたAT車は、MT車に比べ、なにか物足りなさを感じていました。
それは、いつも左足が遊んでいること、つまり片足運転だからでした。
しかし、クイックブレーキのテストをするようになってからは、運転していても、MT車の様に、すごく充実感があります。手では、ハンドルとパドルシフトを操作をして、両足でアクセルとブレーキを操作する。「これが車を操る楽しさなんだ」、と気付きました。
よく考えれば、人が感じるMT車の楽しさとは、何でしょうか？
加速の時のダイレクト感や、シフト操作のフィーリングでしょうか、それともHパターンのシフトを操作することでしょうか。また、クラッチを踏むことでしょうか？しかし、それらの操作が自体が楽しいわけでは有りません。
例えば、スポーツは、両手両足、すなわち全身を使って行います。つまり、スポーツのように全身を使う事による楽しさなのです。
また、MT車に乗っていた時は、それなりに不満がありました。例えば、シフトノブがハンドルから遠いとか、Hパターンじゃなくシーケンシャルにして欲しいとか、ヒール・アンド・トゥでシフトダウンする時はいいけど、加速時はクラッチを踏んでシフトアップするのでロスが多いとか、楽しさの中にも不満はあります。
しかし本当の楽しさは、何を操作するかではなく、車をどう操作するかで、充実感が得られるのではないでしょうか。
つまり、操作するものが、アクセルだろうと、クラッチやブレーキであろうと、シフトノブであろうと関係ないのだと思います。いかに全身を使い操作して、思い通りに車を操ること、このことが充実感を感じて、楽しいと思えるのでは、無いでしょうか。つまり、AT車とかMT車とかではなく、そういう車があればいいということになります。
MT車かAT車か？、右足か左足か？
ブレーキでも、左足が便利だとか、左足は危ないとか色々言われています。また、車もMT車が面白いとかAT車の方がいいとか言われています。しかし、今まで言われていた意見、実はどれも正しいのです。
左足ブレーキは危険という人も正しい、これは、試しにブレーキペダルを左足で踏んでみて、
練習方法も知らず、
いきなり公道でやれば、誰でもカックンブレーキになり、危ないと感じるのは、
当たり前です。
また、左足ブレーキが便利だという人も根気よくやってみて、使えるようになったら便利だと言うのも正しいのです。
また、MT車が面白いと言うのも正しい、複雑な操作を的確に行う楽しさがあります。しかし、今の日本の道で信号にも引っかからず、渋滞にも会わないということは、滅多にありません。そしてそういう時、AT車の方が便利なのも正しいのです。しかし、これらの問題は、Ｆ－1やスーパーGTのように、正しい位置にペダルがあり両足で操作する、両足運転をすれば全て解決するのです。
今のレーシングカーは、セミATになっていますが、レーシングドライバーは退屈な車に乗っているわけではなく、全身で操作する最高に楽しい車に乗っているのです。
そして、クイックブレーキを使うということは、あなたの車がMT車より楽しく、AT車より便利な、素晴らしい両足運転が出来る車に、なるということです。
何年先か、何十年先かわかりませんが、いずれは市販される車が最初から、左足ブレーキが標準装備されて、両足運転が出来る車が販売される時が、来るかもしれません。そんな日が来れば素晴らしいと思います。